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(C)Two-Way/総合/小学校4・5・6年/国語/草に すわる
高山佳己(TOSS静岡/浜松ジャルダン/西部模擬授業サークル)
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とても魅力的な三行詩。
一行の重み,一字空けの効果に気づかせ,イメージの対比で主題に迫る。
1 読みと助走問題
草に すわる 八木重吉 わたしのまちがいだった わたしの まちがいだった こうして 草にすわれば それがわかる |
指示1 立って2回読みます。読み終わったら座りなさい。
※一人指名音読
(1字空きを意識して読んでいたら)
「100点です。」そして他の児童に「先生は,どうして100点を付けたか分かりますか」と問う。他の児童がきちんと答えられたら,「正確に音読をしたA君もすごいが,それをきちんと聞いていたBさんはウルトラもっとすごい!」と褒める。→「もう一度全員1回座って読みなさい」
(1字空きを意識して読んでいなかったら)
「3点です。」そして他の児童に「先生は,どうして3点を付けたか分かりますか」と問う。他の児童がきちんと答えられたら,「その通り!1字空きを意識するのですね。」→「もう全員1回座って読みなさい」→再度3点を付けた児童を指名し,読ませる。「合格です!」と力強く褒める。
発問1 だれのまちがいだったのですか。
・わたし です。
発問2 話者はどこにいますか。
・草の上です。
2 1字空きの効力
発問3 1行目の「わたしのまちがいだった」と2行目の「わたしの まちがいだっ た」の違いをノートに書きなさい。
※列指名
発問4 2行目。「わたしの まちがいだった」と1字空いています。
1字空くことにより,「わたしの」と「まちがだった」とどちらが強調されるでしょうか。
・「わたしの」です。
「ほかの誰でもない このわたしが強調されるのですね。」
発問5 話者の気持ちは高ぶっていきましたか,それとも落ち着いてきましたか。
・落ち着いてきました。
3 「わたし」と「草」のイメージの対比
「わたしの心をふり返らせてくれたのは草です。」
発問6 「わたし」と「草」のイメージの対比をできるだけたくさんノートに書きなさい。1つ書けたらもってらっしゃい。
わたし | 草 |
動き回る しゃべる 嘘をつく 文句を言う 間違う 弱い 狭い ひとり ふらふらしている |
動かない しゃべらない 嘘をつかない 文句を言わない 間違わない 強い 広い たくさん 根差す |
「わたし」をずらっと読み上げます。…
「草」をずらっと読み上げます。…
発問7 ほかの誰でもない「このわたし」の,まちがいに気付かせてくれたのは草のなんだったのでしょう。
・草の動じない心
・草の揺るぎない世界
・草の嘘のない世界
「草の動じない心 草の揺るぎない世界が,話者の心をふり返らせたのですね。」
【参考文献】
o「八木重吉 少年少女のための日本名詩選集14」(萩原昌好編 あすなろ書房)
o「八木重吉詩がたみ 祈り」(四竈経夫編著)